噂のって、わたしが勝手に言っているだけだがな、ブルーコーツ


「全日本大学女子選抜駅伝競走大会」という催しがある。

多くの市民がボランティアスタッフとして参加するイベントだ。

ボランティアスタッフには、背中に大会の略称をプリントした青いジャンパーが配付される。

昨年だったかその前だったか、大会もとうに終わったある日、
車で市内を走っていると、帰省していた家族が声を上げた。
「おい、あれはなんだ」

なんだという声の先には、例の青いジャンパーを着たおじ様が歩いていた。

来年の大会をPRするには、あまりにも気が早い。

このおじ様のみならず、町内のイベントなどで町内の要職に就くおじ様の、
スタジャン着用率の高いこと高いこと。

不思議と、大会以外でおば様が着ているところは見たことがない。

たとえばフジロック1回目のベックのTシャツを、「ベック見られなかったんだよ…」と、
フジロックへの思いとともに懐かしく着用するのとは、明らかに異なる。

おじ様たちにとってはもはや、イベントとは関係なく、もうそこにある「普段着」としかいいようがない、青いジャンパーなのである。

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