35年目のKiss on my list
日本武道館はたぶん1987年11月2日以来
それはエリック・クラプトン「ビハインド・ザ・サン」ツアー

ダリル・ホール&ジョン・オーツ来日公演(2015年10月19日)

誰が見たって、昔の曲しかやっていないことは一目瞭然である。
こんなツアーをずっとやっているのだ彼らは。
それが彼らにとってどういうもんなのか、わたしにはわからぬ。

開場時間ちょっと過ぎに九段下に着。昔ながらの地下鉄駅だ。
人が結構いる。
地上に出ると、武道館どっちよ、と迷わずとも人の流れが。
あの門の向こうに昔はダフおじさんがいたものよ、と思ったら、まだいた。

グッズ売り場近寄れず。人が多くて。
場内もどんどん埋まっていく。
武道館恒例、「ここは…南東じゃないですね」「あ、すみません」が繰り広げられる。

定刻ちょっと過ぎに開演。
イントロでわかる"Maneater"。うわー
以下、一曲ごとうわー
あまりMCはない。
どんどん演奏していく。
3曲め"Did it in a minute"、生演奏で聴けて嬉しい。
4曲め"Say it isn’t so"、かっこよかった。

「次の曲は僕らが書いたんじゃなくて、バリー・マンとシンシア・ワイル作」
うわー
「ふられた気持ち」、ジョンがいないとつまらない曲。
バラード系が苦手なので、"She’s gone"とか"Sara smile"はわりとどうでもよかったのだが、"She’s gone"凄くよかった。
ダリル・ホールのソウルショーという感じ。
ダリルはジェイムズ・ブラウンみたいになればよい。

ダリルズハウスでテーマに使われている"You make my dreams"、わくわくしてしまうな。

最後の2曲は、どこの公演もおんなじみたいだ。
"Kiss on my list"と"Private eyes"。

初めて買った洋楽のLPレコードが、「キッス・オン・マイ・リスト」が入った「モダン・ヴォイス」(か、もしかしたら兄にそそのかされて買ったレッドツェッペリンだが、この稿ではそれはなきものとする)。
「キッス・オン・マイ・リスト」は、ビルボード年間チャート8位に輝く彼ら最大のヒットだ。
35年経てなお歌い続けることを、彼らがどう思っているのかは、前述のとおり解らない。
聴き手が喜ぶような演奏で歌い続けることに、抵抗があるかもしれないし、大事に歌っているのかもしれない。

「プライベートアイズ」が終わると、もう次はありませんよと電光石火の早業で客電が付いた。
ダリルとジョンはそそくさとステージを去って行った。
バンドのメンバーはステージに並んで肩を組んで、挨拶してくれた。

そういえば、スペイン語のテストで、野谷先生がスペイン語で「アマポーラ」を歌うという思いやり試験をしてくれた。
何故かその流れで「プライベートアイズ」を英語詞のまま歌った疋田さんは、元気だろうか。

あれはどういう流れだったんだったっけ。
会場内、とっても寒かった

・前半の白眉は「難破船のセイラー」から「Come And Go」
・「難破船のセイラー」は、凄い曲だと思う
・「Doggy Ricky」、田村玄一が入っての演奏を聴くのは初めてかも知れない、と思ったが、収録作『Ah』のリリースが97年11月で、11月14日のリリースライヴには行っているんだよな。会場は日清パワーステーション
・パワステ、懐かしい
・リック・ダンコのことをぼんやり考えた

休憩。
青山「10分くらい。お客さん立っているのにすみません。地べたに座ってもいいですから」椅子を用意しなさい
田村「もっと休ませて」青山「15分くらい」

・ようやくノベルティTシャツを着て出てくる主役
・ゲスト、泡の出るグラスをもって登場するも、老眼鏡を忘れる
・「停電」、田村玄一が入っての演奏を聴くのは初めてかも、と思ったが、収録作『So far,so close』のリリースが99年1月で、3月15日の以下同文
・ちなみに会場はクラブクアトロ。クアトロも寒いんだよな
・田村玄一のペダルスチールやスチールパンは、やはり唯一無比だし、ロック曲に採用して何気なく繰り出す青山陽一は珍しいひとだと思う
・いちばんの驚きが「回転もしくは上下動」だった。この曲は好きではないんだが、とても自由度の高い演奏で良かった
・行ったことは一遍もないから想像だが、なんかクラブな感じ
・なんだそれは
・管の入る「Vampire」も久々に聴いた
・管の入る「ベッドが走る」も聴きたかったよ

アンコール
・あれ、主役がTシャツ替えてきたのここからかな?
・「5つめのシーズン」、泣くかと思った
・そう言って実際泣いたことは殆どないがな
・なんか周りのおねいさんたちの体温も、心なしかこの曲でちょっと上がったような気がした
・再録アルバムで一番お気に入りの「God press you」、もうこのアレンジが定着しているんだな、と思った

再アンコール
・「地底へGo」は歌詞も楽曲も抜きん出て好きな曲だ。だから嬉しかった
・お隣の方が立ち上がったので、ちょっとびっくりした

・全般的にヴォーカルが聴こえにくかった。座った場所や自分の耳の位置、スピーカーとの距離のせいなのか。敢えてそういうバランスだったのか。ベースやドラムスがストレートに聴こえた。
・青山陽一と田村玄一のツインギターバトルが聴けてよかった。玄一さんはわりと目の前だったので、キュートなお姿を堪能できた
・演奏している人にとっては聴きに来た人が踊っているのを見るのは嬉しかろうが、やっぱりスタンディングは辛いぞよ
・それともお客さんも淘汰されて世代交代するものだと思っているのかな
6人編成のthe bluemountains
6人編成のthe bluemountains
2015年9月21日 青山陽一& the BM’s "Odrelism 25th anniversary live"

久々の6人バンド編成。自分が見るのは10年振りくらいかなあ。
最近なんでも10年単位で総括する癖が。

わたしが青山陽一を初めて聴いたのは1995年9月5日。
日付を覚えているのが我ながらキモいが、チケットが残っているのだ。
近々新譜が出ると言っていて、それが"one or six"であった。

単独演奏と6人編成の演奏曲とを交互に収録。
横川理彦や田村玄一らが参加。
印象深いアルバムだ。

田村玄一(スティールパン、ペダルスティール)の参加を、今回のライヴで久々に見たが、彼の楽器がアクセントとなる曲が、元のアレンジに近い型で聴けて、懐かしかった。
一方、何度も演奏して、どんどん自由に変形していく曲もあって、面白かった。

ギター、メインは指弾きだったな。
"Quarter Century of Odrelism" (1990~2015)

キングクリムゾンの何かみたいな日本語タイトルつけたいな
知らないんだけどね、キングクリムゾン

だいぶ以前に一緒に働いていた男性が、健康診断のあと、
「おれって体重0.1トンじゃん」と言っていたのを思い出した

と書くとかなりバカにしたような言い草だな

"Aoyama Yoichi sings with the bluemountains"リリースからきっかり25年目だそうだ
二枚組CDで、1枚目は全作品からのベスト盤
2枚目が新曲と新録音曲。すさまじくかっこいい
"God press you"、いいなあ

直接関係ないが、わたしが一番好きなアルバムは、なんと"One or six"だ
このアルバムが出るちょっと手前に、初めてライヴで青山陽一を聴いたのだ
装丁がぼろぼろになって買いなおしたのだ
近所で売っていないから、買うのが大変

あれから20年

わたくしの壮年期を彩る、思い出深いアルバムである

…かっこわるいなあ

わたくしの介護生活を支える、大切なアルバムである

…これもどうかと

しかし、現実にロックミュージックは、部下の育成やら介護やら孫の世話やら町内会のお仕事やらのバックグラウンドミュージックである

聴く人にとって、そして演奏する人にとっても、きっと
4月4日土曜日、吉祥寺スターパインズカフェ


ゲストはレオン・ティルブルック!

素晴らしい、ひらめきのあるミュージシャンだ。
少年らしい歌声と、プロ志向のギター演奏。
またライヴで聴けるといいな。
10年たっても22歳なのだね。

父グレン、いつもながらの素晴らしさ。

新譜から"Everybody sometime"で幕開け。
おなじく新譜からの"Persephone"、あんなに複雑な構成の楽曲を、アコースティックギターのみで歌いきってしまう。
スリルな魅力に満ちた演奏。
見とれてしまった。

レオン参加の"Take me,I’m yours"でまた盛り上がり。
と、一方で、新譜からの曲、もっと演奏しないのかな、と思った。

続いて、「彼(レオン)が生まれたときのことを歌った」と、"The best of times"、観衆も参加。

ピアノで歌いだした"Letting go"は、なぜかいいところで止めてしまい、ギターに持ち替えての"Jolly comes home"も途中から"Cold shoulder"に。
しかし、どれもいい曲ばかりだ・・・

嬉しかったのが"Woman’s world、アルバム「イーストサイドストーリー」はスクイーズとの出会いの一枚だからな。意外なお気に入りが"Someone else’s bell"なのだが。

そして"From a whisper to a scream"、ライヴで聴ける日が来るとは。

どの曲も、ギター一本でちゃんと聴きどころを作って演奏してしまう。
楽曲の元来の素晴らしさもさることながら、演奏、歌唱の巧みさ。

おちびさんがいるためか、意外と早い時間で終演。あっという間だった。

サイン貰いたかったけれど、そのまま会場を後にした。

翌日の仕事中、ずーっと"Through the net"を口ずさんでいたよ。

同僚に、「せっかくだから火曜日も行ったらどうですか」とまで言わせてしまった。
ありがとうよ。

きのうの1曲め

2014年12月26日 音楽
ザ・キンクス「サニーアフタヌーン」


が脳内iTunesの再生回数トップであったよ、クリスマスの朝。

"save me,save me,save me from this squeeze"

仕事終わりが26日というのはきついぜ。
粗忽である


知らなかったというのは正しい表現ではない。
お知らせメールを受信していた。
メールを開封していた。

ちゃんと読んでいなかった。

「選タクシー」で、せめて一か月前に戻りたい。

が、戻れない。

グレン・ティルブルックが来日するのは、来年3月末から4月頭にかけて。

じゃぱんのサラリーマン泣かせの日程である。

行けるのかしら?

嬉しいような悲しいような。

今日の一曲目

2014年12月6日 音楽
ザ・スミス「ヘヴン・ノウズ・アイム・ミゼラブル・ナウ」


土曜日のお昼過ぎ、スーパーマーケット西友にて(店内BGM)。

なぜ、西友で・・・
懐かしすぎるのだ


大学3年生のとき、同級生に「トッド・ラングレンの来日公演へ行かないか」と誘われた。

トッド・ラングレン、名前しか知らなかったが行ってみた。
1988年1月19日のことである。
1988年は、昭和63年である。
ちなみにこの前日、日産シーマが発売されたそうだ(出典ウィキペディア)。

会場は新宿の厚生年金会館。
舞台には2台のプロジェクター。
なにか凄いものが映るのか?と思ったものの、そんなに劇的な演出はなかった。
ちょっとサイケっぽいぼんやりした色彩の模様みたいなものが流れていたような。

ピアノかギターを弾きつつ、これまた何の模様なのかよく解らないピンクっぽい色彩のスーツを着たトッドが、ひとりで歌うコンサートであった。
"Compassion"はハンドマイクにカラオケ音源で、友人が「トッドのツーステップを見た」と喜んでいた。

この来日公演の一部がFM東京の番組で放送され、それを録音したカセットテープを、それこそ擦り切れるまで聴いたもんである。
"Can we still be friends"の歌いだしでピアノを弾き損ねてやりなおすのだが、それでもちょっと危ういのが可愛い。
御大、39歳(当時)である。

そんな青春のいちばんの思い出である来日公演を思わせるような映像が、本作品収録の1982年"Old Grey Whistle Test"である。
トッドひとりきりの単独演奏である。
"Compassion"、こっちは弾き語りで、ツーステップじゃないけどな。
御大、34歳(当時)のお姿である。

あのときのトッドより、いくぶんスリムな印象。
落ち着いた語り口のMCである。トッドの喋り声、素敵だ。

来日公演でも歌っていた"Lysistrata"は、戦争へ行かんとしている人の歌だ。
1982年のユートピアのアルバム「スイングトゥザライト」に収録された曲だ。
寝室のドアを開けてくれない彼の恋人は、「女の平和」の主人公である。
アリストパネスが「女の平和」を作ったのは、紀元前411年だそうである(出典ウィキペディア)。

「女の平和」は、いろんな意味で、たいへん興味深い戯曲である。
それにしても凄いところから題材をもってくるなあ。
Jackson Browne "Standing in the breach" (2014)
Simon and Garfunkel "The concert in central park"(1982)
Sun Ra "The futuristic sounds of Sun Ra + Super-sonic jazz"


高校の現代社会の1時限を、クラス全員でサイモン&ガーファンクル(S&G)のセントラルパークコンサートのビデオを見て過ごした。
「現代社会」という教科は、いまもあるのかな・・・。

先生の説明、一切なし。
次の授業で、なにかを振り返る、ということもなし。

あれはなんだったのか。

テレビの放映も見ていたので2回目見られてラッキーと思ったが、ほかの皆さんはどう思っていたのか。

せいぜい「ヤング・ミュージック・ショー」くらいが、動くミュージシャンを見られる唯一の機会だった。
そんななか、NHKの海外情報番組「海外ウイークリー」では、エンディングにちょっとだけプロモ映像が見られて、毎週心待ちにしていた。
せつないな。

「海外ウイークリー」で思い出したが、NHKはボンに「バンノさん」という職員を派遣していて、「ボンのバンノ特派員」と呼びかけるのが、ちょっと面白かった。

ボンになんで特派員がいたかと言えば、西ドイツの首都だったからだがな。

S&Gのライヴには、スティーヴ・ガッドやリチャード・ティーなど、やっと名前を覚えたミュージシャンが参加していて、映像を見ておっこの人が、と思った。
意外と躍動感のあるライヴだった。

映像では、アンコールの一番最後が、ポール・サイモンの「レイト・イン・ジ・イヴニング」だ。
S&Gのライヴなのに、何故ポール・サイモンのソロ曲が大トリなんじゃろ?と思った(今も不思議)。

アート・ガーファンクルの手拍子足拍子の身振りが、力強くて印象的だった。

「僕のコダクローム」という曲がある限り、コダクロームという言葉は消え去らないのだなあ。
なんか、「ポケベルが鳴らなくて」みたいだな。違うか。

ハイスペックな耳がほしい
「極性エラー」と言われましても


XTC "Skylarking" 1986/2014

CD盤をやっとのことで入手した。

ジャケットのアイディアを却下されたのがそんなに悔しかったのか、など呑気に思っていたら、当然そんな理由で今回のリリースに至ったわけではないのであった。

音の違いは、正直よく解らない。
悪くなったとは、まあ思わない。
CDを購入してから極性云々のことを知り、従来盤と聴き比べているが、やっぱりよくわからないなあ。
低音域がよくなったと言われればそういうふうにも感じるし。
あてにならん我が耳であるよ。

なにせi Podに千円くらいのイヤフォンで聴いているからなあ。
以前、職場で朝キャビネットを開けているとき、屈んだ膝にコードを巻き込んで、勢いでぶっち切って以来、高いヘッドフォンが買えない・・・

極上セットで聴いてみれば、「おうっ」と思うことがあるのかな。

それでは、と、極性というものを理解してみようとしてみたが、すばやく撤退。

「ディア・ゴッド」が入っている、というのが新鮮である。
全15曲、13番目に「ディア・ゴッド」が入っている。
「ディア・ゴッド」のエンディングが、「ダイイング」とつながっている。
それが自然に聴こえるかと言えば、まだ自然とまでは言えない。

トッド・ラングレンという人は、時々「なんで?」と思うような不思議なことをやらかすが、良くも悪くもとにかく無駄のない人だという印象がある。
会ったことがあるわけではないから、あくまでわたしの印象だが。
あ、一回だけ握手してもらったことがあるな。

万一仮に位相とか極性のことが現に起きていて、万一仮にトッドが気付いていたとしても、そんなに重視しなかった可能性はあるかな、と思ったりした。

なんにしたって、素晴らしい、夢のようなアルバムである。
嫌な思い出がたくさんあるであろうにもかかわらず、アンディ・パートリッジが好きなアルバムのひとつ、と語っていることに、なんとなくほっとする。

休日なのをいいことに何回も聴き返して、ヴォーカルが魅力的だなあ、と思った。

参考 XTC/ネヴィル・ファーマー著 藤本成昌訳 「XTC:ソング・ストーリーズ」 2000 水声社
今日の職場は一日、モンティ・パイソンの話題で持ち切り!


とは、やっぱりならなかった。

それにしても、イギリス人は偉い、とミック・ジャガーを見て思った。
「モンティ・パイソン、まだやってんの?」
「一番面白かった奴は死んじゃったし」
「昔は面白かったけれど、だったらユーチューブで見ればいい」
その横で、「それって俺たちのことかな?」という表情のチャーリー・ワッツも、偉い。
名演技。ああ待ち受けにしたい。
『ラトルズ/4人もアイドル』のジョージ・ハリソンもまたしかり、「こういう仕事は断るほうがかっこ悪い」とDNAに刻まれているのだろう、イギリス人。

誰がどう見ても小馬鹿にされる役回りのブライアン・コックスという学者も、彼をどつくスティーヴン・ホーキングも、まあ、出なきゃ損だよなあ。

それはさておき。

西村まゆ子 「天使の爪」 1978

レココレ9月号を逆さに振っても出てこない曲である。残念。
好きな曲だ。
旅情的な歌詞とあたまから最後までサビみたいな曲構成がよかった。
この世に存在するのかしないのか、「天使の爪」という表現が美しい。
西村まゆ子も上手な歌手だったと思う。

動画サイトだと、セカンドシングル「ひと恋初めし」しか見られない。
歌番組に出演している彼女は、衣装が小学校高学年の夏休みの女の子みたいだ。
サイドの髪を耳の上へかきあげて髪飾りで留める、というヘアスタイルも懐かしい。

西村まゆ子が素行不良を理由に所属プロダクションから契約解除となったことは、歌謡曲を取り上げたいろんなホームページにも書かれている。
「3時のあなた」かなにかで、レポーターに潔白を語っていたのを見た記憶がある。
腕に刺青を入れている、という噂が立って、袖をまくりあげて腕を見せていた。

あれは西村まゆ子ではなかったか。

子供心に痛ましい感じがした。
波紋と言ってもわたし個人の心中においてである


ギャル 「薔薇とピストル」 1977

3人組。なのに単数形。
単複両形だったっけ?

ピンクレディー以後、それこそ雨後の筍のごとくにょきにょきと、ミニスカートの二人組が登場した。
ピンク全肯定派だった同級生が、「振りまで真似してさ」と苦々しく語っていたのを思い出す。
ギャルもそうかと思いきや、まったく異なる個性の持ち主だった。
ま、そもそも3人組なんだが。

真ん中が黒木真由美だったことは覚えている。
動画サイトで見たが、2人のメンバーは、申し訳ないが殆ど記憶にない。
そもそも、あんまりテレビで見なかったような・・・。
グループ名に関しては、「『ギャル』ってなんだかなあ」と思った記憶がある。
当時11歳のわたしである。

だがしかし、この曲は強烈に印象に残っている。

「薔薇の花とピストルならどちらがお好き?」

なにをどう比較して選択したらいいんだ、というお尋ねである。

ばっらのはっなーとぴーすとるっなーら、という跳ねまくりの歌唱が爽快である。

歌いだしの「好きになれば/命がけよ」がまた素晴らしく、

すきになーればあー/いのちがーけよおー、と強力なコーラスワークに畳み掛けられ、
えっと、薔薇かなあ、ピストルかなあ、どうしよう、という気持ちに思わずさせられる。

本格的なコーラスグループである。

動画サイトでは「マグネット・ジョーに気をつけろ」も視聴できる。
かなり難易度の高い楽曲だと思う。
ホーンの効いたかっこいい演奏に、抜群のコーラス、それでいてソロ部分は伝統の歌謡曲歌唱。
途中で「しぇー」みたいな振付で、3人が「わおっ」と言うのが可愛い。
でもこれをテレビで見た記憶がないな。

「マグネット・ジョー」、ミッツ・マングローブが参加した星屑スキャットというユニットがカヴァーしているそうだ。
もはや日記とは言えない


パソコンの前に座るだけで汗だくである。

そんな7月19日土曜日、通勤電車のごとき東海道新幹線に揺られて渋公へ。
渋公。来たことがあるようなないような。
来たことがあるつもりでいたが、もしかしたら初めてかも知れない。

栗コーダーカルテット 20周年記念コンサート

20周年だから20円、という料金設定である。
相方さんが「チケット代を出して貰ったから」とさかんにいろいろ奢ってくれようとするが、
その手は喰わないのだ。

15時30分の開場を前に、早くも行列が。
グッズ販売コーナー入場の列とのこと。うひゃあ。
スタッフの数がいつにも増して多い。
気合が感じられる。

開場は整理番号順、全席自由との案内のあと、開場。
「整理番号1番の方、1番の方、どうぞご入場ください」
え、ひとりずつかい。
図らずも拍手が沸き起こる。

われわれもようやく入場、あらかた席は埋まっていた。
渋公の座席は意外と狭い。が、シートはきれい。

なんやかやあって、開演。
寒空はだか渾身のオープニングに続き、栗コーダーの皆さんが登場。

「聖地エルサレム」が演奏され、プログレッシブロックmeets栗at渋公への期待が高まる。
が、果たされず。残念。
まあ、無理もない。

「ジョーズ」では「鮫が出てきて、食ったー、食われたーという映画」との、期待に違わぬ説明を受ける。

栗コーダーの代表曲が数々演奏されるも、編成等の都合で「あずまんがの曲はなし」に落胆。
まあ、無理もない。無理もないがー。
アイキャッチの短いのとかでもいいからー、と叫びたくなるが我慢した。

前半のプログラムで圧倒されたのはやはり、知久寿焼との共演だった。

休憩時間、飲み物を買おうとするもそこも行列。すごい人出だ。

「前半で帰ると感じのいいコンサートですよ」とのMCがあったが、当然後半も聴いていく。

後半のプログラムでいちばん印象的だったのは、「くつやのマルチン」。
「くつやのマルチン」を初めて聴いたのは、コンポステラのアルバム『1の知らせ』だった。
手元にあるアルバムは、厚手の紙でできたジャケットに、晴れやかな面立ちのメンバー写真。
インナースリーヴはシンプルで手作り感があふれ、なぜか目出し帽のようなものを被ったメンバーの写真。
思い出深いアルバムだ。

長かったコンサートも、みんながにこにこしてしまう「うれしい知らせ」、そしてギター(を弾いている人)がキュートな「おじいさんの11ケ月」で大団円。

聴き切った、というのが感想である。

外は意外と寒かった。
気になるニュースが盛りだくさん

とほほなおっさんのニュースやら、好物のお菓子から身元が判明した婦人のニュースやら。
うまく話を聞き出した市の職員はファインプレーだ。
何というお菓子なのか相当気になる。
我が家では「うなぎパイ」説が有力だが、意外と「さくら棒」かも知れんぞかあちゃん。
あと、ポール・マッカートニーの誕生日、サプライズパーティに臨席した「元ビートルズメンバーの家族」って誰だろう。気になる。
それらはさておき。

久々にミュージックマガジンを読んでいたら、ナット・ウェラーのアルバムレビューが載っていた。
ポール・ウェラーとD.C.リーの息子さんだそうだ。
おお、なつかしいぞ、D.C.リー。「マネー・ゴー・ラウンド」の人だね。

親父さんのツアーで来日するうちJ-POPにいたく感化されたというナット君、どうやら日本のマーケットでのデビューらしい。
ナット君のツイッターを読んでみると、もっぱら東京でプロモーション活動をしているようだ。

評者の安田謙一氏は、「本人はもっとゴスなヴィジュアル系を目指しているんじゃないか」と記している。
検索で出てくる画像は確かに、隈取みたいなアイラインに、涙なのか鼻血なのか顔面に謎の装飾を施した写真だ。
それらがナット君本人なのかは未確認なのだが。
大槻ケンヂ・リスペクトか?と思ったものの、ツイッターには自作とXジャパンの作品がCDショップで並んでいて感動しているさまが。

ヴィジュアル系のことはよく解らない。

アルバムのジャケットは、かつての親父さんを彷彿とさせる、端正でファッショナブルな感じなのだけれどな。

で、公式サイトで聴いたデビュー作は、英語の歌詞にところどころ日本語が混じっていて、韓流の人たちが踊りながら歌っている曲みたいな感じだ。

韓流のこともよく解らない。

いずれにしても、高校生の頃ザ・ジャムに感銘を受けた身としては、そして長らく洋楽というものに憧れていた身としては、なんとも驚きのニュースではある。

夕方のニュースで、ボビー・ウォマック逝去が報じられた。

井上アナが「ウーマックさん」とアナウンスしているのを聞いて、ああこの人はウーマックさんだったんだとハッとする。

正直、ソウルミュージックをあまり聴いていないので、自分にとって一番近しいのはトッド・ラングレン"Want of a nail"だ。
アルバム「ニアリー・ヒューマン」の1曲め。ハープの音ではじまり、ストリングスにのるトッドとボビー・ウォマックの掛け合い。ホーンもバックボーカルもふんだんに入っている絢爛豪華な構成だ。
この1曲めで、アルバムへの期待が高まる。

文献によると、当初、トッドはピーター・ゲイブリエルとのデュエットを想定したそうだ。

ストーンズがカヴァーした"It’s all over now"は、もともとボビー・ウォマックが自己のファミリー・グループで発表した曲だ。あたりまえのようにストーンズの名前を出したが、わたしがこの曲を知ったのは、ライ・クーダーの演奏のほうだ。「パラダイス・アンド・ランチ」収録の、ちょっとレゲエっぽいのんびりしたヴァージョンが好きだ。

「110番街交差点」など聴いて過ごす。

参考 ポール・マイヤーズ『トッド・ラングレンのスタジオ黄金狂時代』 2011 P-Vine BOOks 
トニー賞、受賞式見たかった


ことしのトニー賞で、ミュージカル主演女優賞を受賞したジェシ・ミューラー。
作品は"Beautiful:The Carol King Musical"、演じた役は、キャロル・キング。
キャロル・キングとその時代の人たちを描いた作品らしい。
ドン・カーシュナー、バリー・マン&シンシア・ワイルらが実名で登場する。
音楽は当然、キャロル・キングの作品が満載だ。

キャロル・キングのサイトで、トニー賞での作品紹介部分の映像を見られる。

キャロル・キング本人が登場、作品について語り、キャストを紹介。

とミュージカルセットになり、「詞ができたよっ」てな感じで部屋へ駆け込む青年、ジェリー・ゴフィン。
ピアノに座ったジェシ演じるキャロルが、その詞を見て、ピアノを弾き、曲をつけながら歌いだす。

"Tonight you’re mine completely"

ヒットメイカー「ゴフィン&キング」誕生だ。

この曲「ウイル・ユー・ラヴ・ミー・トモロウ」を、女性コーラスグループが歌い継ぐ。

自らシンガーとなったキャロルは、続いてステージで「空が落ちてくる」を力強く歌いだす。

と、"oh,baby"のところで、キャロル・キングがステージに登場。
万雷の拍手のなか、まさにご本人登場、ミュージカルキャストと合唱。
たいへん感動的な映像だ。

キャロル本人は大変元気そう。結構高いヒールにパンツスタイルで颯爽と登場し、ジェシとハーモニーを繰り出す。
2008年の来日公演の温かい雰囲気を思い出した。

彼女とともに「ウイル・ユー・ラヴ・ミー・トモロウ」を生んだ作詞家でありかつての夫、ジェリー・ゴフィンが亡くなった。

キャロル以外の作曲家とは、ホイットニーの「すべてをあなたに」、ダイアナ・ロス「マホガニーのテーマ」、ピーボ・ブライソン&ロバータ・フラック「愛のセレブレイション」などを作詞。

"Saving all my love for you"を「すべてをあなたに」というのは、いい邦題だ。
「愛のセレブレイション」は、ちょっと安易だが。
「マホガニーのテーマ」は、申し訳ないがネスカフェを思い出す。

訃報の扱いは、日本では地味だが、ポピュラー音楽への貢献はレジェンドと言っていいと思う。

「ロコモーション」も「ゴー・アウエイ・リトル・ガール」も「オー・ノウ・ノット・マイ・ベイビー」も「プレザント・バレー・サンデー」も「ナチュラル・ウーマン」も「アップ・オン・ザ・ルーフ」もなかったら。

それはそれは、寂しい世界だ。
それはイギリスからやってきた
それはイギリスからやってきた
相方さんがお取り寄せしてくれました。ありがとうです。


Glenn Tilbrook "Happy Ending"

なつかしのLPレコードである。
ああ、このサイズ。この持ちにくさ。なつかしいぞ。
自転車のかごに入れると斜めになるのだ。
ジャストサイズのバッグがないのだ。
はじめて買ったLPは、もちろんピンクレディーだ。

しばし感慨にひたる。

職場に持ってきて貰ったので、とりあえず同僚の若い衆に「レコード見たことあるか?」と聞いて回る。

「レコードですか?」と言いながらDJの手つきをしたのが1名いた。

ジャケットにコンパクトディスクが同梱され、ダウンロードチケットも入っていた。
いまレコードを聴けないので、CDをiPodに入れて聴いている。

あいかわらずのメロディメーカーぶりを発揮している。
繊細なストリングスを利かせた曲あり、息子と思しき少年たちが参加する曲あり。

中東を思わせる曲もあり。
反射的に思い浮かんだのは何故か3ムスタファス3。
"Pandemonium Ensues"収録の"Product"のサンプリングも使われている。

iPadを楽器として多用しているのを、ジャケットを読んで知る。

来日するといいなあ。
ブラウザを試行中


何のためらいもなくInternet Explorerを使い続けて幾星霜。
youtubeを見るために、別ブラウザを使ってみた。
使い方がよくわからない。

ポール・サイモンが妻とともに、治安を乱した疑いで逮捕されたそうだ。
治安を乱したとされる行為、それは夫婦喧嘩。
夫ポール・サイモン72歳、妻エディ・ブリッケル47歳。
どんな喧嘩だ。

法廷では、「お互いにお互いを脅威と感じてはいない」と言っていたが。

それはさておき、これを報じたテレビのニュースで、妻エディもよく知られた歌手、と言っていた。

ありゃ。知らなかったよ。
トップ40ヒットにはちょっと詳しいつもりだったのだが。
妻エディとわたしは同い年なんだけどな。

調べてみると、エディ・ブリッケル&ニュー・ボヘミアンズ「ホワット・アイ・アム」は、1989年3月に最高位7位を記録したヒット曲だった。
youtubeで見た「ホワット・アイ・アム」は、そういえば聴いたことあるメロディ。
スカのようなリズムに乗せて、少ししわがれた声でシャウトしている。

1989年3月。おお、大学卒業そして就職という時期だ。
この年のビルボード年間チャートは、「おお、なつかしい」と言えるほど覚えている曲は、あまりない。
ファイン・ヤング・カニバルズ「シー・ドライヴス・ミー・クレイジー」、ティアーズ・フォー・フィアーズ「シーズ・オブ・ラヴ」くらいかな。
カタカナにすると、どっちも長いな。
4月26日放映「王様のブランチ」(TBS系)にて

映画「アナと雪の女王」、劇中歌を観客が合唱できる上映がスタート、というトピックで、

「このような試みはいままでなかったのでは」と紹介。

「ロッキー・ホラー・ショー」("The Rocky Horror Picture Show")はいかがか?

映画の展開に合わせて、観客が歌ったり踊ったり、さらには演技したり、というではないか。
実際に見たことがないのが残念。
もっとも、「ロッキー・ホラー」は観客が自然発生的に、勝手にやったものであろうから、上映側が仕掛けた「アナ」とは違うのかもしれんな。

それはさておき、スーパー「ピアゴ」へ行ったところ、店内BGMでなんとなく聞き覚えのあるメロディが。

ニック・ロウ「恋するふたり」が流れたりする西友と異なり、エンスト演奏のポップスを流している。

うーん、これは、この曲は・・・
・・・え、何故。何故この曲が?

おかいものかごを持って売り場をぐるぐる歩き回る。

なぜかというと、タイトルを思い出せなかったからだ。

流れていたのは、スティーリー・ダン「グラマー・プロフェッション」。
この曲が入っているアルバム「ガウチョ」だと、シングルヒットは何と言っても「ヘイ・ナインティーン」だろう。
よく知られたシングル曲や、「バビロンシスターズ」なんかを差し置いての、「グラマー・プロフェッション」。
しかしながらいずれの曲も、おかいものBGMにするには落ち着かない曲ばかり。
そのなかでも選りすぐりの、「グラマー・プロフェッション」かあ。

などと海鞘を手にしつつ考え込む女が東アジアの片隅にいようとは、よもやドナルド・フェイゲンも思うまい。

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