読んだ本について記録する 7
2013年5月11日 読書
『池袋交差点24時』加藤ひさし&古市コータロー Pヴァインブックス 2012
もう寝ないといかんと思いながらテレビを見たら、清水ミチコが出ていた。
清水ミチコは好きなので、見始める。
居酒屋のカウンターの中にママよろしく清水ミチコ。トーク番組らしい。
他の出演者は、ローリー寺西に、リアル天才バカボンもといカジヒデキ。
あ、コレクターズの人たちも出ている。
20年ほどまえ、アルバム"Picturesque Collectors’ Land"をきっかけに、空前の「ザ・コレクターズ」ブームが個人的に到来した。
そしてまもなく、ブーム収束。
その後のコレクターズについては、あまり知らない。
そんなコレクターズの加藤ひさしと古市コータローが、CSとはいえ、テレビに。
と思いつつ見ていると、彼らはゲストではなく、なんとこの番組のレギュラーだった。
映画について語っていたのだが、「さらば青春の光」とか「コレクター」とかいかにもなタイトルに混じって、加藤が「下妻物語」をあげていた。
茨城県でひたすらロリータな深田恭子と、どんなに暑くてもひとり熊谷でモッズな加藤。
モッズ一筋25年。
そんな加藤と古市のポッドキャスト番組が「池袋交差点24時」。
人気コンテンツらしい。そこからの抜粋を書籍化。
紙が厚くて写真が多くてフォントが少ない、意外と豪華本。
パイロット版というか、カタログ的なもの。
テレビでは圧倒的に、アタックの強い声の加藤が抑揚の効いた語りを展開していたが、ポッドキャストでは意外にも、古市が奔放に語り倒しているようだ。
飽きっぽい、わがままな東京っ子の資質全開。
わたしのお気に入りは、加藤がおにぎりの思い出を語る「おにぎりは見かけがすべて」。おばあちゃんにのりたまと間違えてお茶漬け海苔を掛けられてしまい、同級生に歌に歌われるほどの緑色のおにぎりを食べた思い出を、時代に先駆けていた、「早かったね、モッズだね。」と総括。
あと、やはり加藤がシベ超3を「見届けるため」と試写へ行ったら3人しか客がいなくて、そのうち一人は5分で退出してしまい、結局帰りのエレベータにマイク水野とふたりで乗り合わせた話とか。
すごいな。見届けたいか、「シベ超」を。
この手の本の名作と言えば、
『タキモトの世界』 久住昌之、滝本淳助 太田出版 1992
決定的な違いと言えば、『池袋』はこれ見よがしに読んでもいいけれど、『タキモト』はわりとこっそり読むな。なんだかんだ言って。
あと『タキモト』、人に薦めにくい。
タキモト、早すぎたね。モッズだね。
今調べたら、『タキモト』、復刊されていた。びっくり。
もう寝ないといかんと思いながらテレビを見たら、清水ミチコが出ていた。
清水ミチコは好きなので、見始める。
居酒屋のカウンターの中にママよろしく清水ミチコ。トーク番組らしい。
他の出演者は、ローリー寺西に、リアル天才バカボンもといカジヒデキ。
あ、コレクターズの人たちも出ている。
20年ほどまえ、アルバム"Picturesque Collectors’ Land"をきっかけに、空前の「ザ・コレクターズ」ブームが個人的に到来した。
そしてまもなく、ブーム収束。
その後のコレクターズについては、あまり知らない。
そんなコレクターズの加藤ひさしと古市コータローが、CSとはいえ、テレビに。
と思いつつ見ていると、彼らはゲストではなく、なんとこの番組のレギュラーだった。
映画について語っていたのだが、「さらば青春の光」とか「コレクター」とかいかにもなタイトルに混じって、加藤が「下妻物語」をあげていた。
茨城県でひたすらロリータな深田恭子と、どんなに暑くてもひとり熊谷でモッズな加藤。
モッズ一筋25年。
そんな加藤と古市のポッドキャスト番組が「池袋交差点24時」。
人気コンテンツらしい。そこからの抜粋を書籍化。
紙が厚くて写真が多くてフォントが少ない、意外と豪華本。
パイロット版というか、カタログ的なもの。
テレビでは圧倒的に、アタックの強い声の加藤が抑揚の効いた語りを展開していたが、ポッドキャストでは意外にも、古市が奔放に語り倒しているようだ。
飽きっぽい、わがままな東京っ子の資質全開。
わたしのお気に入りは、加藤がおにぎりの思い出を語る「おにぎりは見かけがすべて」。おばあちゃんにのりたまと間違えてお茶漬け海苔を掛けられてしまい、同級生に歌に歌われるほどの緑色のおにぎりを食べた思い出を、時代に先駆けていた、「早かったね、モッズだね。」と総括。
あと、やはり加藤がシベ超3を「見届けるため」と試写へ行ったら3人しか客がいなくて、そのうち一人は5分で退出してしまい、結局帰りのエレベータにマイク水野とふたりで乗り合わせた話とか。
すごいな。見届けたいか、「シベ超」を。
この手の本の名作と言えば、
『タキモトの世界』 久住昌之、滝本淳助 太田出版 1992
決定的な違いと言えば、『池袋』はこれ見よがしに読んでもいいけれど、『タキモト』はわりとこっそり読むな。なんだかんだ言って。
あと『タキモト』、人に薦めにくい。
タキモト、早すぎたね。モッズだね。
今調べたら、『タキモト』、復刊されていた。びっくり。
暑くてそのうち、梅雨になる
5.15事件、沖縄返還、Jリーグ設立、とさまざまな出来事が起きた5月15日。
5月15日生まれの巨頭と言えば、ブライアン・イーノである。
ヘアスタイルがかっこいいイーノ、本名が長い。
ものすごく長い。
すっごく、長い。
Brian Peter George St. John le baptiste de la Salle Eno
「寿限無」か。
マイク・オールドフィールドも5月15日生まれだ。
「チューブラーベルズ」一代記。
ロンドン五輪の開会式におもむろに登場してびっくり。
いつまでも天才少年だと思っていたら、御年60歳だそうである。
不肖わたくしも5月15日生まれである。
その翌日、正確には約二日後だが、ビーチボーイズのアルバム「ペットサウンズ」がアメリカでリリースされた。
同じ年の6月には、ビートルズが来日している。
「ペットサウンズ」やビートルズ来日時、生まれていたかどうかだけで世代を分けようとする姑息なわたくし。
えー、まだ生まれてないんだ、わかーい。
って、自分も赤ん坊だったわけだが。
実は、わたしが生まれたまさにその日、歴史的出来事が起きている。
あんまりひとには言わないのだが。
それというのも、
日本テレビ『笑点』放送開始。
5.15事件、沖縄返還、Jリーグ設立、とさまざまな出来事が起きた5月15日。
5月15日生まれの巨頭と言えば、ブライアン・イーノである。
ヘアスタイルがかっこいいイーノ、本名が長い。
ものすごく長い。
すっごく、長い。
Brian Peter George St. John le baptiste de la Salle Eno
「寿限無」か。
マイク・オールドフィールドも5月15日生まれだ。
「チューブラーベルズ」一代記。
ロンドン五輪の開会式におもむろに登場してびっくり。
いつまでも天才少年だと思っていたら、御年60歳だそうである。
不肖わたくしも5月15日生まれである。
その翌日、正確には約二日後だが、ビーチボーイズのアルバム「ペットサウンズ」がアメリカでリリースされた。
同じ年の6月には、ビートルズが来日している。
「ペットサウンズ」やビートルズ来日時、生まれていたかどうかだけで世代を分けようとする姑息なわたくし。
えー、まだ生まれてないんだ、わかーい。
って、自分も赤ん坊だったわけだが。
実は、わたしが生まれたまさにその日、歴史的出来事が起きている。
あんまりひとには言わないのだが。
それというのも、
日本テレビ『笑点』放送開始。
牙を彫ると書いて「牙彫」
2013年5月25日 TVテレビ東京 美の巨人たち 安藤緑山「竹の子と梅」
こどもの頃から、彫刻が苦手だ。
仏像は好きなのだ。
表情が楽しい。
彫刻の色合いが、重い。
質感も重い。
訴えるすべてが、重い。
県立美術館では、せっかくのロダンだが足早に通り過ぎる始末。
木造建築ファンの必携アイテム、モデュロール兄弟を生んだ「美の巨人たち」。
また、昨今の伊藤若冲ブームの火付け役でもある「美の巨人たち」。
美術の知識は皆無なわたくしだが、見た後、なんとなく歴史…じゃなかった、芸術が判ったような気になる。
安藤緑山の作品には、驚いた。
象牙を彫って作られた作品は、野菜や果物。
それも、皮を剥きかけたり割れかけた、蜜柑や柘榴。
本物そっくりに彩色されている。
象牙彫刻、色を付けるのか。
タイトルロールである筍も、本物そっくり。
筍名人も驚いていた。
竹藪ににょきっと生えてきた筍のたたずまいと一緒。
象牙の地の色合いは、まるで骨のようだ。
緑山の作品は、骨格にふっくらと肉付きを与えるように、自然な色彩を施す。
本来の色合いが持つ有無を言わさない高貴な感じが払拭され、なんともいえない人懐っこい感じがある。
伊藤若冲の「果蔬涅槃図」を思い出した。
安藤緑山のことも象牙彫刻のこともなにひとつ知らないが、今回の放送には驚いた。
緑山の人となりはほとんど伝えられいないという。
こどもの頃から、彫刻が苦手だ。
仏像は好きなのだ。
表情が楽しい。
彫刻の色合いが、重い。
質感も重い。
訴えるすべてが、重い。
県立美術館では、せっかくのロダンだが足早に通り過ぎる始末。
木造建築ファンの必携アイテム、モデュロール兄弟を生んだ「美の巨人たち」。
また、昨今の伊藤若冲ブームの火付け役でもある「美の巨人たち」。
美術の知識は皆無なわたくしだが、見た後、なんとなく歴史…じゃなかった、芸術が判ったような気になる。
安藤緑山の作品には、驚いた。
象牙を彫って作られた作品は、野菜や果物。
それも、皮を剥きかけたり割れかけた、蜜柑や柘榴。
本物そっくりに彩色されている。
象牙彫刻、色を付けるのか。
タイトルロールである筍も、本物そっくり。
筍名人も驚いていた。
竹藪ににょきっと生えてきた筍のたたずまいと一緒。
象牙の地の色合いは、まるで骨のようだ。
緑山の作品は、骨格にふっくらと肉付きを与えるように、自然な色彩を施す。
本来の色合いが持つ有無を言わさない高貴な感じが払拭され、なんともいえない人懐っこい感じがある。
伊藤若冲の「果蔬涅槃図」を思い出した。
安藤緑山のことも象牙彫刻のこともなにひとつ知らないが、今回の放送には驚いた。
緑山の人となりはほとんど伝えられいないという。
数日前の夕刊に、小平市の住民投票のことが載っていた。
府中所沢線という幹線道路建設について、計画を見直すかどうかの住民投票が、26日に行われるという。
母校の大学が小平市にある。
大学は府中街道に面していて、その西側に小平中央公園、さらに西側に西武国分寺線鷹の台駅がある。
道路は、公園の東端を通るようだ。
鷹の台駅から大学まで、昼間は公園を突っ切って行く。
夜間は暗いので公園は怖くて通れない。
玉川上水沿いの道を、てくてく歩く。
この道もそんなに明るくはなくて、人通りが少ないと走ったものだ。
おととし、「中村とうようコレクション展」を見に、武蔵野美術大学へ行った。
国分寺駅からバスで行く途中、母校の前を通った。
もっと広い道路だと思っていたが、府中街道は意外に広い道路ではなかった。
脇道に入るととても狭く、踏切などぎりぎりで、東京のバス運転手さんのテクニックを思い知らされた。
幹線道路が作られれば作られたで、便利と感じることもあるだろう。
便利さで、不利益と思ったことなど忘れてしまうのかもしれない。
東京の大学へ入ったはずなのに、野菜の無人販売所があったり、雑木林があったり、東京といってもいろいろなんだなあ、と感じたことを思い出す。
都心から離れていて、国鉄は運賃が高いし西武線は時間が掛かるし、不便だと思ったが、生活しやすかった。
街道に面しているわりに、学内は静かだった。
せっかくの住民投票なのだから有効に機能しますように。願ってやまない。
府中所沢線という幹線道路建設について、計画を見直すかどうかの住民投票が、26日に行われるという。
母校の大学が小平市にある。
大学は府中街道に面していて、その西側に小平中央公園、さらに西側に西武国分寺線鷹の台駅がある。
道路は、公園の東端を通るようだ。
鷹の台駅から大学まで、昼間は公園を突っ切って行く。
夜間は暗いので公園は怖くて通れない。
玉川上水沿いの道を、てくてく歩く。
この道もそんなに明るくはなくて、人通りが少ないと走ったものだ。
おととし、「中村とうようコレクション展」を見に、武蔵野美術大学へ行った。
国分寺駅からバスで行く途中、母校の前を通った。
もっと広い道路だと思っていたが、府中街道は意外に広い道路ではなかった。
脇道に入るととても狭く、踏切などぎりぎりで、東京のバス運転手さんのテクニックを思い知らされた。
幹線道路が作られれば作られたで、便利と感じることもあるだろう。
便利さで、不利益と思ったことなど忘れてしまうのかもしれない。
東京の大学へ入ったはずなのに、野菜の無人販売所があったり、雑木林があったり、東京といってもいろいろなんだなあ、と感じたことを思い出す。
都心から離れていて、国鉄は運賃が高いし西武線は時間が掛かるし、不便だと思ったが、生活しやすかった。
街道に面しているわりに、学内は静かだった。
せっかくの住民投票なのだから有効に機能しますように。願ってやまない。
三大ギタリストを知っているか
2013年5月26日 TVテレビ朝日 題名のない音楽会「なんてったってジミー・ペイジ」
出演は佐野史郎、野村よっちゃん、ローリー寺西
いずれ劣らぬペイジファンを強調。
実際に会った自慢、フレーズを実演、果ては、「最近とみに面相が東洋人化している」「のっぽさんに似ている」「篠山紀信にも似ている」とか言い出す始末。
そうやって親近感を募らせるファン心理は、よく分かる。
かたや司会の佐渡裕、「今の今まで"Red" ツェッペリンだと思っていた」だの「『天国への階段』くらいしか知らない」(聞き間違いでなければ「天国の」と言った)だの、無関心ぶりをアピール。そのうえ、「クラプトンのほうが好き」だと。
ジェフ・ベックファンのわたしは微笑ましく視聴。
ジミー・ペイジと言えばケチ(吝嗇)、というのは、アラフィフミーハーロックファンにはよく知られた話である。
『ミュージックライフ』の投稿欄「He said,She said」に寄せられていた、「パーティの残り物をビニール袋に詰めてお城みたいな自宅へ持ち帰った」的な投稿を読んでは、レッド・ツェッペリンの曲なんて一曲も聴いたことがないくせに、わたしだけのペイジ像を形成したものだ。
番組でも、ジミー・ペイジ伝説として「倹約家と言われているが来日時に被爆地広島に高額の寄付を贈った」と紹介。
「倹約家」の文字を見たとき、やったぜ、と思った。
やっぱり避けて通れないわ。
ロック・ミュージシャンには、ケチとか意外とファンシー好きとか、そんな伝説があってほしい。
佐野史郎が、アレイスター・クロウリーの著書を掲げてペイジの黒魔術への関心を紹介していたのが、佐野らしいと思った。
出演は佐野史郎、野村よっちゃん、ローリー寺西
いずれ劣らぬペイジファンを強調。
実際に会った自慢、フレーズを実演、果ては、「最近とみに面相が東洋人化している」「のっぽさんに似ている」「篠山紀信にも似ている」とか言い出す始末。
そうやって親近感を募らせるファン心理は、よく分かる。
かたや司会の佐渡裕、「今の今まで"Red" ツェッペリンだと思っていた」だの「『天国への階段』くらいしか知らない」(聞き間違いでなければ「天国の」と言った)だの、無関心ぶりをアピール。そのうえ、「クラプトンのほうが好き」だと。
ジェフ・ベックファンのわたしは微笑ましく視聴。
ジミー・ペイジと言えばケチ(吝嗇)、というのは、アラフィフミーハーロックファンにはよく知られた話である。
『ミュージックライフ』の投稿欄「He said,She said」に寄せられていた、「パーティの残り物をビニール袋に詰めてお城みたいな自宅へ持ち帰った」的な投稿を読んでは、レッド・ツェッペリンの曲なんて一曲も聴いたことがないくせに、わたしだけのペイジ像を形成したものだ。
番組でも、ジミー・ペイジ伝説として「倹約家と言われているが来日時に被爆地広島に高額の寄付を贈った」と紹介。
「倹約家」の文字を見たとき、やったぜ、と思った。
やっぱり避けて通れないわ。
ロック・ミュージシャンには、ケチとか意外とファンシー好きとか、そんな伝説があってほしい。
佐野史郎が、アレイスター・クロウリーの著書を掲げてペイジの黒魔術への関心を紹介していたのが、佐野らしいと思った。